うつ病はこれが足りなくなる―セロトニン仮説

うつ自己ケアプログラム

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。きょうはご気分はいかがでしょうか。

うつ病が発症するメカニズムは厳密には解明されていないようですが、脳内のノルアドレナリンやセロトニンという物質が足りなくなることはわかっています。そうすると脳が機能不全を起こし、意欲が低下するなどの症状が出ます。

20世紀の最後あたりにセロトニンを増やす薬が開発され、広く処方されるようになりました。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)です。

セロトニンが低くなることはわかっていますが、医師の話では、それが直接の原因かどうかは現代医学で確かめることはできません。調べられないので「セロトニン仮説」という言い方をします。

セロトニンという物質は脳内のバランスを保つ働きをしています。セロトニンが十分でないと、ストレスが加わったときに処理ができなくなります。また、セロトニンは感情のコントロールにも深く関わっており、不安中枢である扁桃体の興奮にブレーキをかける働きをします。

セロトニンは95パーセントは腸で作られます。ですから、腸の働きを整えることが重要です。漢方の先生から、消化力を回復することが必要だと言われました。体を冷やさないように、消化の良いものをとるように、和食を中心にするようにというお話しでした。

うつ病などメンタルバランスを崩すとなかなか体に思いが至らなくなります。無理もないことです。それでも、食物繊維や乳酸菌の入った食べ物をとるなど、消化機能を良くする食生活を心がけると良いようです。

セロトニンを作るためにはトリプトファンという必須アミノ酸が必要になります。トリプトファンが吸収されるためにビタミンB6が必要です。バナナにはトロプトファンやビタミンB6が含まれているのでお勧めです。

仕事が忙しくなり、今日中に原稿を書かなければいけないような状況になると、カレー味のカップラーメンをかき込んで、その勢いで仕事をするような生活をしていました。考え方を根本的にあらためました。体調も少しずつよくなり、腸を酷使していたことがよくわかりました。

体を酷使していると、ストレッサー刺激に耐えるだけの体力と脳力がなくなって、次のストレッサー刺激がきたときにそれがうつ病の発症のトリガーになってしまいます。体には気をつけたいものです。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい一日でありますように。

 

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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