【決定版】クリスチャンが心理士のカウンセリングを受ける5つのコツ!

クリスチャン心理相談

「クリスチャンになったのにけっこう悩む……ぅ」

「クリスチャンがカウンセリングを受けてもいいの?」

「心理学の専門家がいいけど、心理士と牧師とはどう違うの?」

カウンセリングを受けることについて、このような悩みを抱えている人はいませんか?

かといって、だれに聞いたらよいかわからない。一般のカウンセリングルームならいくらでもあるけど、クリスチャンのことはわからなそうだし。牧師に聞くだけでは心理のことはわからなそうだし。

悩みを抱えながら、どこにもっていったらよいかわからなかったりしますよね。

そこで今回、クリスチャンが心理専門のカウンセリングをうけるにはどうしたらよいか、その全体像を余すところなくお伝えします。 

最後までお読みいただくと、カウンセリングの仕組みやクリスチャンでも大丈夫なカウンセリングの受け方について理解できます。

 ぜひ参考にしてくださいね!

このページは全体をコンパクトにまとめた「総集編」です。これからは、人間の心理と信仰について、記事をアップして行きます。

(このブログの内容は筆者個人の見解です。相談室によって考え方はそれぞれです)

 

信仰と心理学の違いをザクッと整理!

信仰と心理学の違いは「心」の定義が違うことを理解するとわかります!

「牧師も心理士もどちら『心』って言ってたけど……。同じようだし違うようだし。」

こんなモヤモヤ感、抱いたことはありませんか?

そうです! モヤモヤするのは定義の違いが曖昧なままだからです。

心理士がいう「心」は感情機能のことです。牧師がいう「心」はスピリチュアリティのことです。

 

感情機能

日本人が一般的にカウンセリングと考えているのは、これです。

精神という言い方もします。

感情機能のカウンセリングは、嬉しい・悲しい・怒りといった気持ち、メンタルバランス、ストレス、喪失感などについてケアします。

 

スピリチュアリティ

スピリチュアルというと、何だか怪しげな感じがしませんか?

実は、1998年の世界保健機構(WHO)の常任理事会で、健康の定義の中にスピリチュアルな健康という項目を入れる議論がされました。

21世紀に入って人間理解に関する世界のトレンドになりつつあるのです!※

スピリチュアル・ケアは、いのち、自然、文化、生きる意味・目的、神仏の関わりなどについてケアします。宗教に入ることではありません!

※参考 心と社会No.163巻頭言「スピリチュアルな視点」窪寺俊之

資料室「心と社会 No.163」 -日本精神衛生会-

 

クリスチャンが本音で悩む5つの悩み!

悩んでいたからクリスチャンになったのに、悩んじゃう。クリスチャンになってからますます悩んじゃう。こんなこともありますよね。

そこで、「信じても悩んじゃう5つの悩み」を挙げてみました。

 

クリスチャンはカウンセリングを受けていいの?

メンタルのバランスを崩したら心理相談室に行く。日本人だったら普通に考えることです。

ところが、自分はクリスチャンでお世話になっているから、カウンセリングを受けると裏切った気持ちになると考える方も少なくありません。

最初の項目でも述べたとおり、宗教のカバーする範囲と心理学のカバーする範囲は別です。

クリスチャンでもカウンセリングを受けるのは自然です。クリスチャンだからこそカウンセリングを受けるという考え方もできます。

 

親がウザったい

クリスチャンなのに親が嫌い。あまり人には言えませんよね。

理想的な家族と思われていたり、それが逆にプレッシャーになってしまうこともあります。

親子関係は、クリスチャンの悩みのトップ3に入ります。

クリスチャンの親子だからかえって難しいケースもあります。

《参考文献》『ボクはこんなふうにして恵みを知った クリスチャン・ホームのケース・スタディ』

https://www.amazon.co.jp/dp/4264041910/

 

この教え、厳しすぎ?

宗教って人間を自由にするのかと思っていたら、クリスチャンになったことで戒律が増えて生きるのが辛くなってきたなんてことありませんか。

教えが厳しいと感じるときに、背景になっていることがあります。

それは、神さまをどのようにイメージしているかという問題です。閻魔様みたいに怖いと思っていると、信仰は戒律になってしまいます。慈悲に溢れた父親みたいに思っていると、信仰はホッとするものになります。

《参考文献》『神さまイメージと恵みの世界』

 https://www.amazon.co.jp/dp/4264039150/

 

メンタルのバランスを崩した

信仰しているのだから、メンタルなバランスを崩すはずがないというのは思い込みです。

メンタルなバランスは、信仰が強いかという問題ではありません。ストレスがどれだけ加わっているかということと関係があります。

クリスチャンでメンタルなバランスを崩すことはあり得ることです。

 

人間関係が息苦しい

悩みの80%は人間関係だと言われます。

クリスチャンは人間関係で悩まないというのは言い過ぎです。

クリスチャンだから、狭い世界で悩んでしまう。クリスチャンだから人間関係で悩んでいることを正直に言えないという悩みもあります。

 

臨床心理士と牧師はどう違うのかを解説!

ここでは、臨床心理士と牧師の違いを徹底解説!

牧師と臨床心理士はどちらも、困った人に寄り添う対人援助職、心の専門家です。

しかし、カバーする範囲は、一部重なる部分がありながら、別です。

牧師が自分をカウンセラーと呼ぶことがあります。しかし牧師は聖書と神学が専門で、臨床心理学の専門トレーニングを受けているわけではありません。臨床心理学は心理士が担当する領域です。

 

牧師はどうしたらなれるの?

牧師はそれぞれの団体が資格認定をする民間資格です。自分が働きたい団体(教団と呼びます)の研修を受けます。研修を受ける牧師養成学校を「神学校」と呼びます。研修期間は2年から数年、10年近くかかるケースもあります。

「エッ、そんなにかかるの?」

驚かれるかもしれません。

自分の場合、牧師研修は日本で4年、アメリカで3年、プラス帰国して臨床心理学の院に5年行きました。人の心の深いところと関わるためには、テクニックを身につけるだけでなく、人格性の調整が必要になるからです。

 

臨床心理士はどうしたらなれるの?

臨床心理士は臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。1980年代に発足以来、各方面で実績を重ね、心理職で1番信頼できる職としての社会的地位を築いてきました。

臨床心理学の大学院(修士課程)を修了すると資格試験の受験資格が与えられます。

資格試験は一次がマークシートの筆記、二次が面接です。

《参考》日本臨床心理士資格認定協会 http://fjcbcp.or.jp/

学部で他領域を学んでも、大学院の院試に合格すれば大丈夫です。人生半ばで一念発起。この世界に入ってくる方もたくさんおられます。自分も遅まきながらその一人です。

《参考》四十代のオジサンが臨床心理士を目ざしてみた: 大学院入試・学生生活から資格試験まで https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B09MQY1QS5/

 

臨床心理士と公認心理師

この30~40年、最も信頼できる心理専門職といえば臨床心理士でした。

臨床心理士の国家資格化については長年議論された末、最も実績と信頼がある老舗の臨床心理士資格はそのままに、並行して、2017年に公認心理師という国家資格が定められました。

臨床心理士を持っていて公認心理師も取った方は多数おられます。

公認心理師の資格試験を受験するために、5年の経過措置が設けられ、福祉など周辺領域の方々も条件をクリアすれば受験できました。必ずしもカウンセリングの専門トレーニングを受けているわけではありません。公認心理師単体は、今後、評価が見えてくる資格です。

 

安心してカウンセリングを受けられる相談室の選び方!

ネットを見ると心理相談室はたくさんあり、どの相談室を選んだらよいか迷います。

そこで、どのような基準で選んだらよいのかをまとめます!

 

ホームページを見てみる

いかにもお金をかけて作り込んでいる必要はありません。

古いセンスで、全然触っていないようなものではなく、ある程度更新され、クライエントのニーズに応えようとする意欲と誠実さが感じられるかが大切です。

 

臨床心理士がいる相談室がオススメ

ホームページに心理士の名前・資格を明記しているかを確認します。

心理士といってもいろいろです。「きょうから自分は~心理士です」と名乗っても何のお咎めもありません。

それでは、どのような心理士なら大丈夫なのでしょうか。

とりあえず臨床心理士資格を持っているカウンセラーがいる相談室を選びましょう。

もちろん、それ以外でキチンとカウンセリングをしてくれる相談室もありますが、最初はなかなかわかりにくいですよね。

 

カウンセラーの経歴を確認する

カウンセラーの経歴を確認しましょう。

臨床心理士の資格をとっても、それで仕事ができるわけではありません。どれだけ経験を積んでいるかが大切です。

家族問題をやってきたとか、クリニックでうつ病の方のケアをしてきたとか、経歴を見ればどのようなカウンセリングを受けることができるかが想像できます。

所属学会も見ておきます。学会名に「発達」、「家族」、「青年」などのことばがついていれば、得意分野がなにかを判断する参考になります。

 

カウンセラーの書籍を読んでみる

カウンセラーが書籍を出版していたら読んでみましょう。

心理士といっても得意領域があります。本を読むと、得意領域がわかります。

また、カウンセラーの人柄、どういったカウンセリングを受けることができるかなど、前もって知っておきたい情報を得ることができます。

 

心理士はクリスチャンでなければダメ?

自分がクリスチャンだから、クリスチャンではない心理士には本当のことをわかってもらえないのではないかと心配する方は少なくありません。

心理士はクリスチャンでなければダメなのか。

答えは、Yes and Noです。

大切なのは心理士の専門性です。心理士がクリスチャンでなくても、専門のレベルで傾聴できれば、それなりの効果があります。

心理士がクリスチャンかよりは、自分がこの先生なら相談したいと思えるかです。

一度試してみましょう。料金を支払っているのですから、1回でやめたら申し訳ないと思う必要はありません。受けてみて継続するかを決めればいいのです。

 

時間と料金を確認する

1回のカウンセリングの長さは、だいたい50~60分です。初回面接(インテーク面接)のみ90分取るケースもあります。

料金は、8,000円前後が一般的です。安いところでは3,000円程度、有名な先生だと1万円~2万円のところもあります。

カウンセリングルームは医療機関ではないので、一般的に保険診療は使えません。

 

前もって知っておきたいカウンセリング・プロセス!

カウンセリングを受けるといっても、初めてだと不安ですよね。

一般的なプロセスを余すところなく徹底解説します。

あくまで一般論です。いろいろな相談室がありますので、参考までに。

 

申し込み

以前は電話が一般的でしたが、最近はホームページから申し込みができる相談室が増えました。

名前、電話番号、メールアドレス、相談内容など、簡単な情報を入力します。

 

日程調整

面接の日程を調整します。無理のないように、カウンセリングを受けることができる日、曜日、時間帯などをきちんと伝えましょう。

 

面接の方法

コロナ以来、オンライン・カウンセリングが行われるようになりました。対面のほうがキチンとカウンセリングを受けられるのは当然で、対面以外受けない相談室もあります。しかしオンラインカウンセリングは、遠隔地、日本全国、海外からも受けることができるメリットがあります。出かけて行く交通費もかかりません。

オンラインが不安で、やはり直接対面がいいと思ったら、対面でやってくれるカウンセリングルームを探しましょう。

 

面接前にやること

面接前に問診票の記入を求められることがあります。オンライン面接の場合、問診票がメールで送られてきて、記入して返信する場合もあります。

心療内科などクリニックを受診しているかを聞かれることがあります。心理士が、専門の医師が診察していることを知っているほうが助かるためです。

受診している場合、クリニックや主治医の許可をとってほしいと言われる場合もあります。

面接料の支払いの時期と方法は前もって確認しましょう。オンライン面接では前払いのこともあります。

 

オンライン面接のツール

(対面の面接の場合はこの項目は飛ばして読んでください)

オンラインの面接は、Zoom、Google Meet、Webex、Skypeなど、相談室側がどのツールを用意しているかを確認しましょう。

面接前にIDが送られてきます。

 

初回(インテーク)面接

時間は60分が一般的ですが、初回だけ90分取るケースもあります。

心理士は、案件を受けることができるかを考えながら初回面接をします。初回面接を終えて他の相談室を紹介してくれることもあります。

 

カウンセリングはクライエントのもの

カウンセリングを受けているうちに、カウンセラーに申し訳なくなって忖度する気持ちになることがあります。

心配いりません。立派な自分を装う必要もありません。心の中にあるありのままを率直に話してください。悲しみ、怒り、葛藤など、ネガティブ感情もOKです。本音を出したほうがよいカウンセリングを受けることができます。

カウンセリングは料金を払っている以上、クライエントの時間です。

 

継続と次回予約

初回面接で終わることもあります。

継続するかはクライエントが自分で決めることができます。

「この感じでもう少し受けたいな」と思ったら、次回の予約を入れましょう。

予約は、そこで入れることも、帰宅したあとで入れることもできます。

そこが自分に合わないと思ったり、継続することが不安だったり、強引に継続することを求めてきたりしたら、今回で終わりにしたいとハッキリ伝えましょう。

 

間隔

どのくらいの間隔で続けるかは様々です。

心理士が、どのくらいのペースで続けたいかを聞く場合もあります。

「もう一回受けたいと思ったらいつでも予約してください」と提案される場合もあります。

心理士の側から、一週間に一回など、間隔を提案する場合もあります。

週一回からスタート、隔週、月一回のように、少しずつ間隔を空けて行くこともあります。

 

終結

終了もクライエントが決めることができます。

自分で心の整理がついたと思ったら、無理に続ける必要はありません。

心理士が、「もう続ける必要はありませんね」と、終結を提案する場合もあります。

 

まとめ

クリスチャンが心理専門のカウンセリングを受けるコツを5つにまとめてみました。

クリスチャンだからという理由で、カウンセリングを受けることを躊躇する方もあります。

信仰と心理学の違いを理解しておくことが大切です。

クリスチャンだとなかなか本当のことを言いにくいという悩みを持っている方もあります。

クリスチャンだからといって、立派でなければいけないということもありません。悩むのが普通です。

それでは、どこに相談すればいいのでしょうか。

クリスチャンならば牧師に相談するかもしれません。臨床心理士に相談した方がいい場合もあります。臨床心理士と牧師はどう違うのかも理解しておきましょう。

カウンセリングを受けようと決めたところで、どこの相談室がいいのかわからないですね。どのような相談室を選べばよいかも大切です。

カウンセリングを受けるためにどういう手続きが必要か、どのようなプロセスで進むのかを知っておけば、より安心ですね。

このページの情報を参考に、よい心理相談室を探してみてください。

 

カワムラカウンセリングルーム 心理学と信仰いずれも対応―オンライン心理相談室

https://kcps.jp/

 

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