クリニックを受診する見極め―日常生活が送れるか

うつは自分で治せる!

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。

うつになったとき、クリニックを受診するかどうかについて考えます。

抑うつ状態を示す症状には次のようなものがあります。

1 うつ病(大うつ病)

2 双極性障害

3 適応障害

4 統合失調症の抑うつ

5 症候性、薬剤性、認知性抑うつ

この中で抗うつ薬が効くのは1のうつ病だけです。それにもかかわらず、抑うつ状態ということで抗うつ薬が処方されることが多いようです。

抑うつ状態を4つのレベルにわけて整理します。

レベル1 落ち込み ショッキングな出来事があった場合などです。気分転換をすれば回復します。

レベル2 うつ潜伏期 簡単な気分転換だけでは回復できない段階です。ストレッサー刺激がボディーブローのように効いており、トリガーがあると発症します。

レベル3 軽度うつ 心身に異常が出た段階です。自分の体がどうなってしまうんだろうという恐怖を感じます。投薬管理をしながら仕事を続ける方もあります。

レベル4 大うつ病 一般的にうつ病と言われる段階です。社会生活が難しくなります。

レベル1とレベル2で医療機関を受診する方は少ないでしょう。レベル3は幅がありそうです。レベル4は一定数の方が受診していると思われます。

実際に医療機関を受診した人の割合はどれくらいでしょうか。

厚生労働省が2013~2015年に行った調査では、生涯有病率は5.7パーセント、過去12カ月にうつ病になった方が受診した割合は30.3パーセント、精神科が24.2パーセント、一般のクリニックが15.2%という数字でした。

以前の調査と比較すると、受診するハードルは低くなりつつあります。それでも、受診した割合が3人に一人というのは少ないという印象でした。

自分の場合はレベル3程度でしたので、生活改善でなんとかしたいと考えました。情報を収集し、できることは何でもやりました。少しペースを落としながら普通に社会生活を送ることができています。

ある精神科のドクターの話では、医療機関を受診するかの判断は、日常生活に支障が出るかだということでした。早く治療を始めたほうが回復しやすいという見方もあります。情報をしっかり集め、総合的に判断してください。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい一日でありますように。

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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