宗教二世、教会二世 連鎖は止められる

宗教二世/教会二世

負の遺産は連鎖するという言い方がされます。内部者の証言のところで、筆者の体験をある程度開示しました。父方も母方も、いろいろな意味で負のものを引き受けたことは否定できません。どこにでもある普通のことです。両親にも心の傷があったことは十分想像できます。

残念なのは、宗教がそのような構図を温かく包み、不健康な親子関係をある程度健康的なものに修正できなかったことです。信じていただけに、裏切られた感覚は今もあります。

心理学を学びながら、心の中で堅く誓いました。

 「連鎖は自分の代で止める」

自分のことは自分の中で消化し、決して次の世代に伝えないようにしようと決めました。長い孤独な戦いでした。

心に誓ったにもかかわらず、心の傷が子どもや妻との接し方に暗い影を落としたことは否めません。この意味で、この文章は反省論でもあります。

中間的な人の葛藤

なぜ自分はサバイブできたのかを考えました。心の傷やパーソナリティの傾向性を抱えながら、荒海を泳ぎ切ろうと考えることができたのはなぜか。正直、サバイブできているかもわかりませんが、そう考えました。

安冨らによれば、「本当の自分」を「自分の中の他人」にしてしまっていても、多少なりとも親の愛情を受けた経験があれば、自分本来の感覚が完全に奪われてしまうことはないということです。このような人たちを「中間的な人」という言い方で表現しています。

中間的な人は、振り切ってしまえない分、重く垂れ込めた生きづらさに苦しみ、激しい葛藤に苦悩する長い期間を引き受けることになります。

それでは、なぜ垂れ込めた生きづらさに苦しみながら、中間的な人であり続けたのか。自分で自分をケアしながら問い続けました。

続く

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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