自分取り戻しカウンセリングのプロセスの続きです。
12 自分で考え自分で決めるようにする
実際生活の中で、あらゆることについて、自分で考え、自分で決めるように促します。主導権をだれかに取られて、決められてしまわないようにします。
人生の決断をするような大きなことをいきなりする必要はありません。日常の普通のこと、きょうの午後はどのように過ごそうかとか、カフェに行ってどのドリンクを注文するかなど、小さなことから始めます。二人でカフェに行って、メニューを注文するとき、相手が注文したあと、「同じもので」と言っていませんか。今、自分は、何を食べたいか、何を飲みたいか、自分の心に正直に生きるようにしましょう。
13 揺り戻しは自然であると受け止める
一度認識出来たことであっても、カウンセリングをしながら戻ることはいくらでもあります。クライエントが自分の心の問題を整理できたのに、少ししてまたモヤモヤしてきたと心配になることがあります。揺り戻しは自然なことです。「上手に揺れましょう」と伝えます。ゆらぎは後退ではありません。ゆっくりでよいと励まし続けます。
14 何かをほめてみることを提案する
宗教二世、教会二世は、あまりほめてもらった経験がありません。ほめてもらったことがないので、人をほめることもしてこなかったはずです。
ほめられた体験がないまま人をほめることはできません。ほめる価値がないものを、自分の心を偽って無理やりほめる必要はありません。自分の心に対して正直であることが大切です。
しかし、小さなことでも、人の良いところを見つけてほめてみると、そのことで心が生き返ってくることを体験できます。癖になるくらい、毎日の生活の中で人のよいところを見つけてほめるようにします。
15 振り返りノートを作る
カウンセリングがある程度進んできた段階で、心情的に落ち着いてきたことを確認した上で、振り返りノートを作るようにします。これは、カウンセリングのセッションではできないので、宿題にします。そこで気をつけたいのは、「期限を切っていつまでに」とプレッシャーをかけないことです。「決して急ぐ必要はありません。あくまでご自分のペースで、ある程度書いてみて、またお話ししてみようと思ったら予約を入れてください」とお伝えします。一ヶ月くらいで連絡をくださる方もあれば、2~3ヶ月経って予約を入れてこられる方もあります。
振り返りノートには次のようなことを書きます。
(1)記憶に残っているエピソードを書き出す
(2)そのエピソードで自分は何を感じたか、どのような気持ちだったかを書き出す
宗教二世、教会二世は自分の感情を生きていないことが多く、「悔しかった」「悲しかった」という感情を感じていればいいほうで、「何も感じません」というケースが少なくありません。
(3)その場面で、自分に心の傷を負わせた人、親に、どうしてほしかったかを書き出す
自分がお母さんに声をかけたあの場面で、よかったよと返事をしてほしかったという感じです。
振り返りノートを作る作業で嫌な記憶が思い出され、辛くなってしまう場合があります。その場合は無理をしないように伝えます。無理であれば、やる必要はありません。
続く

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