うつかどうかを見極める―睡眠と食事

うつは自分で治せる!

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。

うつかを見極めるためにお尋ねする質問が3つあります。

1 お食事は召し上がれますか

2 喉が渇くようなことはありますか

3 夜はお休みになれますか

この3つです。

1の食欲です。大抵、食欲がなくなってきます。食べなければ仕事ができないと考えて、かきこんだりします。

自分の場合、突然心身の不調を感じたときから、食欲は一気になくなりました。食事を食べても砂を噛むようで、味がしませんでした。しばらく経って少しずつ味覚が戻って来ました。

2の喉が渇く原因はうつだけではありません。内科的な疾患がある場合もありますので、気になる場合は医師に診てもらうことをお勧めします。

この中で一番大切なのは3です。多少食べることができなくても人間は生きていられますが、睡眠を取らないで生きることはできません。

ちなみに、寝ない時間の世界記録は、1965年にカリフォルニアの17歳の高校生ガードナーが樹立した264時間12分です。身体的な問題はありませんでした。しかし、4日目ころから集中力の低下、幻覚、猜疑心など精神的な変調が出てきました。他の研究でも、3~4日目になると錯覚や幻覚が生じたことが報告されています。2晩以上徹夜すると、身体的に問題はなくても精神的にはかなり危険になります。

睡眠は脳の疲労を取るために必要です。脳は疲れてくると、睡眠を取って脳を休めるように指令を出します。うつ病は、潜在意識から出てきたトラウマが心身にシャットダウンするように指令を出した状態です。脳機能も低下してしまうので、睡眠を取るように適切な指令が出せなくなります。

自律神経がバランスを失うことも睡眠障害の原因になります。交感神経が過剰に動いてしまいます。そうすると、頭の中がグルグル回って眠れなくなります。

睡眠障害が出てきたときには、一度立ち止まる必要があります。これ以上頑張ると危ないと、脳と体がサインを出してくれています。すぐにクリニックを受診する必要があるということではありません。仕事を調整したり、生活習慣を見直したり、食事を見直したりして、心身の疲労、そして脳の疲労を取ることを心がけます。

早い段階で立ち止まることができればおおごとにならずに済みます。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい一日でありますように。

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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