うつの背後にはトラウマがある―記憶を上書きする

うつは自分で治せる!

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。

うつになる人には考え方に傾向があります。

1 自己肯定感が薄く、自分を責める傾向がある

2 こうあらねばならないという意識が強い

いずれも自分を苦しめる考え方です。

このような考え方は潜在意識に根っこがあります。

潜在意識は親との関係で刷り込まれることがほとんどです。完璧な親はいません。子どもを無条件に受容できなかったり、子どもの中に罪責感を植え付けたりします。

1つ興味を惹いた説明がありました。ストレッサー負荷が限度を超えると、潜在意識の中のトラウマ記憶が喚起され、脳が警報を発して身体をシャットダウンさせる、それがうつ病だという説明でした。

潜在意識を上書きする方法はいくつも提示されています。たとえば次のようなものです。

1 人は変えられないことを受け入れる

2 白黒の考え方を手放す

3 人に期待をし過ぎない

4 「人のため」よりは「自分のため」を優先する

5 否定的な言い方をやめて肯定的な言い方をする

臨床的には正しいと思います。しかし、メンタルバランスを崩してみたとき、考え方をいじることは重すぎました。ほぼ無理でした。

その中で1つだけ、「やってみようかな」と思えることがありました。記憶のクリーニングという考え方です。ハワイ古来の考え方である「ホ・オポノポノ」は参考になりました。

次のようにします。

1 心の傷になっている場面を頭の中でイメージする

2 イメージしたまま肯定的なことばをかける

3 感情を込める必要はない

これだけです。

3がホッとしました。気持ちを込めるのはエネルギーが要ります。メンタルバランスを崩すと無理です。「イメージしてただ言えばいい」。これならできそうと思いました。

早速やってみました。ネガティブ記憶から出てくる場面をイメージし、絶対言いたくない「ありががとう」、「ごめんなさい」の2つのことばをかけました。不思議な感覚でした。

自分の中に親子関係から来るトラウマ記憶があることは知っていました。思い出しただけで嫌悪感が湧いてきます。その場面で肯定的なことばをかけるのはハードルが高かったですが、やってみたら意外でした。心がスッと落ち着く感触を味わいました。

記憶は上書きできる可能性があります。試しにやってみてください。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい一日でありますように。

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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