栄養素とサプリメント

うつは自分で治せる!

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。

うつ病と食事・栄養素の関係についてはかなり研究が進んでいます。かつて、うつ病は心の病気だから、食べ物よりは精神的なケアが大切だという見方が一般的でした。栄養素が不足するとうつ病のリスクが高まることがわかってきています。

飽食の時代ですから、栄養が不足しているとは考えないかもしれません。しかし実際は、ビタミンやミネラルなど伝統的な食事をしていれば摂れていた栄養素が不足する傾向にあります。うつ病の方も栄養素が不足していることがわかっています。うつになると食生活が乱れ、カップラーメンしか食べていないということも起こります。

メタボリックシンドロームや糖尿病の方はうつ病のリスクが高いこともわかってきています。うつのケアは、カウンセリングや投薬管理だけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病と同じように食事療法が重要になってきます。

うつ回復のために大切な栄養素と食材についてまとめておきます。

【ビタミン】

 ビタミンD きのこ 魚介類

 ビタミンB1 赤身豚肉 玄米 ナッツ

 ビタミンB2 レバー 納豆 卵

 ビタミンB6 刺身 レバー 鶏肉 納豆 バナナ

 ビタミンB12 貝 レバー のり

 葉酸 葉もの 納豆 レバー

【ミネラル】

 鉄 レバー 赤身肉 魚 納豆

 亜鉛 カキ 牛肉 レバー 大豆製品 貝

【アミノ酸】

 トリプトファン 牛乳 乳製品 肉 魚 ナッツ 卵 バナナ

 メチオニン 牛乳 乳製品 肉 魚 ナッツ 大豆製品 卵 ホウレンソウ

 チロシン 牛乳 乳製品 大豆製品 カツオ節 しらす干し 肉 卵

【脂肪酸】

 DHA・EPA マグロ ハマチ イワシ ブリ サバ サンマ サケなど

(『こころに効く精神栄養学』功刀浩著、女子栄養大学出版部、p.77)

項目を横断して被るものもあります。少し気にしてみましょう。ビタミンBやトリプトファンはセロトニン生成のために必要だと言われています。鉄や亜鉛も不足しがちです。

これらの栄養素を食事だけでバランスよく摂取するのは簡単ではありません。サプリメントを活用するのもひとつですが、ミネラルは長期にわたって取り続けると弊害もあると言われ、できれば主治医に相談したほうが賢明です。

サプリメントを摂っているから食事はどうでもかまわないというのは本末転倒です。うつからの回復にはバランスのよい食事が大切です。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい一日でありますように。

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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