白黒人生オセロ型―テキトーを練習する

うつは自分で治せる!

おはようございます。臨床心理士/牧師の河村です。

メンタルバランスを崩すと思考が単純化しがちです。脳がバランスを失うために、前頭葉を使った複雑な思考が億劫になるからと思われます。

これはうつ病だけの問題ではありません。人生観です。

データを取ったわけではありませんが、白黒人生オセロ型、なにごとも白か黒という発想で考える人がメンタルバランスを崩しやすいという臨床イメージがあります。

人間が持つ信じる機能について研究したファウラーは、人生の受け止め方には発達があるという学説を発表しました。

第3段階(11か12歳から) 白か黒

第4段階(17~18歳) どちらか(either/or)

第5段階(人生の半ば以降) 不明瞭さ、グレーな部分 グラデーション

年齢は、時代や文化の違いがあると思いますので、参考までに理解していただければと思います。

大切なのは、精神性の発達にともなって、「白か黒どちらか」→「白黒どちらもある、あっていい」→「現実はグレー、グラデーションのどこか」、このような変化があるということです。

わたしたちは、白か黒かどちらかで割り切る傾向があります。ゼロ百の発想で、できた、できないで割り切ってしまいます。そして、百でないと自分を責めてしまいます。

ゼロ百の発想を少し緩めてみましょう。

1 よくできても70パーセント主義 あえて100を狙わない、30の余力を残して仕事をやめます。

2 30の余力を残せた自分に「いいね」を出します。自分をマネジメントできたということですから。

3 1日に1つ、意識して何かをテキトーにやってみます。テキトーにできたら「いいね」を出します。

4 脳が疲れたと思ったらその日は仕事をやめます。脳に「いいね」を出します。

人生の現実はゼロ百はありません。みんなゼロと百の間のどこかで生きています。起きられなかったときも、寝る選択ができた自分に「いいね」を出します。朝、散歩ができたら、きょうは頑張ったと、自分に「いいね」を出します。

この発想は、もう大丈夫かなと思う回復期にも有効です。回復してくるとついつい以前の癖が頭をもたげてきます。

漢方の先生からアドバイスを受けました。「仕事は20パーセント落としてください」

テキトーを練習してみましょう。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。

きょうもよい1日でありますように。

河村従彦

臨床心理士/牧師
カワムラカウンセリングルーム運営
KCPSコンソーシアム(牧会・心理職研修会)主宰
牧師人材育成、大学非常勤講師、ボランティアカウンセラー養成、出版、児童発達支援、職員コンサルにも従事、企業の総務にも関わる
東京、神奈川、静岡で教会を牧会
臨床心理学とキリスト教の両方に関わる領域に関心
「神イメージ理論」はライフワーク 博士(人間科学)
若い頃のアイデンティティ崩壊、人生後半にメンタルバランスを崩した経験から、人のお役に立ちたいと願って臨床を続けている

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